胡蝶蘭で酸欠死ができるという噂の真相

コチョウランって響きがカッコいいと思う、キャリコ（ @calicocatxyz ）です。

あの独特な形は花屋さんで見ても、他の花とは一線を画していますよね。

だから酸欠死ができると聞けば、そんな力があってもおかしくないと思うのでしょう。

胡蝶蘭とは一体どのような花なのか、酸欠死ができるという都市伝説は本当なのか調べてみました。

胡蝶蘭とは？

学名：Phalaenopsis aphrodite（ ファレノプシス・アフロディテ ）

種小名はギリシャ神話の愛と美と豊穣の女神アフロディテから名付けられました。

胡蝶蘭は白く美しい花を咲かせるラン科の植物のひとつです。

フィリピンや台湾など東南アジアに分布しています。

特徴

大きな葉が目立つ着生植物で、花を咲かせた姿は蝶に似ている。

その優美さに人気があり、贈答品として親しまれています。

着生植物

胡蝶蘭は土壌に根を下ろさず樹木にくっついて生活しています。

そうなると根から水を吸い上げることが出来ず、水の補給は雨水と霧に頼らざるを得ません。

水分ストレスの大きな環境に生息しているからこそ、胡蝶蘭は光合成の一形態である CAM 型光合成を行うのでしょう。

CAM 植物

通常の植物は昼間に気孔を開けて二酸化炭素を取り込みますが、それと同時に大量の水分を失うのです。

そこで根から水分を吸い上げることが出来ない胡蝶蘭は、涼しい夜間に気孔を開けて酸素と二酸化炭素を取り込み、昼間は気孔を閉じて水分の損失を最小限に抑えています。

そして呼吸をして不要になった二酸化炭素は、すぐに排出されるのです。

このような機構を CAM 型光合成と呼び、水分が慢性的に不足している環境に適応した植物に多く見られます。

酸欠死できるのか？

実際には難しい

光が当たっていない夜間は普通の光合成を行う植物も呼吸をしています。

つまり胡蝶蘭と同じように酸素を吸って二酸化炭素を排出しているのです。

例えば寝室に植物を飾っていたとしても、酸欠になったりしないですよね？

だからどんなに気密性の高い部屋に、大量の植物があったとしても酸欠死には至りません。

むしろ自分が排出した二酸化炭素による酸欠になるでしょう。

これらを加味して導きだした答えは…

酸欠死できない

このように答えるのが妥当でしょう。

胡蝶蘭で酸欠死ができるという噂は都市伝説となります。

まとめ

贈答品として親しまれているくらいだし、胡蝶蘭で酸欠死なんてとんでもない。

もし本当にそのようなことがあるのなら、一度くらいニュースになっていてもおかしくないですよね。

胡蝶蘭で死んだりしないので、安心して受取って下さい。笑

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